希望(ゆめ)を未来へつなぐ道 浦和美園ー岩槻地域ガイド

Blog
浦和美園~岩槻 暮らしの日記帳

親がHappy!子どももHappy!気がつくと岩槻Loverに!

2025.03.13

20250313_1.jpg岩槻駅東口のワッツ専門店街を抜けてすぐ、一番街商店街から細い道に入ると隠れ家のような建物が!柚子の木がある広い庭に木製のテーブルと椅子、見上げると青空が広がる開放的な空間。入口には「Nook&Park(ヌックパーク)」と書いてあります。ここは一体、どういう場所なのでしょうか?「Nook&Park」を運営する内野巧也(うちのたくや)さんにお話を伺いました!


まず、この場所は?

「隠れ家そのもの。地元の人も『ここに空き家があったんだ。』と言うほど(笑)」

もともとこの建物は、岩槻で創業170年、古くから全国に名を馳せる「人形の東玉」の社員寮だったそうです。東北で農業を営んでいた人々が、農閑期に岩槻で人形作りをするために利用していましたが、長年空き家となっていました。

20250313_2.jpg
岩槻では、空き家や空き店舗などの遊休不動産を活用し、まちに新たな価値を生み出すことを目的とした「岩槻リノベーションまちづくり」が行われており、この物件は第2回リノベーションスクールのテーマでした。内野さんはもともと空き家再生に関する事業を行っていましたが、会社独立のタイミングだったこともあり、ちょうど「何かしたい!」と思っていたところ。たまたまリノベーションスクールの広告を見つけ、「こんな面白そうなことがあるのか!普通に仕事をしていても、こんな機会はなかなかない。」と魅力を感じ、チャレンジ。こうして、歴史あるこの建物と出会い「Nook&Park」として事業を展開することになったそうです。

「Nook&Park」とは?

20250313_3.jpg

キーワードは、「親と子」。さらに、「人形の東玉の社員寮」という価値を活かすため、内野さんはまず「人形の東玉はどういう会社なのか?」を徹底的に調べました。
すると、「子を想う心を育む」、「人形は贈る人、飾る人の愛のかたち」、「親が子の健康や幸せを願う」といったキーワードが。人形を通して親も子も成長し、家族の絆を育み、日本の文化を学んでいく。
これらのキーワードを元に、内野さんは「Nook&Park」のコンセプトを決定しました。

「親と子が健やかに成長できる居場所づくり」
親の心が豊か、つまり、親の心に余裕があれば、子どもにゆとりをもって接することができる。親が笑顔で、親の心にゆとりがあれば、子どもも笑顔、心も健やかに育つのです。
「親が癒される時間を持つことで、家に帰ってゆとりを持って子育てできるように。」との想いで、本格的に活動を始めました。

といっても、その想いをどう体現したら良いのか悩みの日々...。
そこで、物件の見学ツアーを開催してみたところ、コンセプトに共感する人たちとの出会いがあり、1階に岩槻育ちの女将が営む自家製発酵調味料と糀スイーツの店「okami*cafe Oryzae(オカミカフェ オリゼ)」がオープン!腸活や菌活を意識した「食べて健康・綺麗になるごはん」を食べることができます。
また、子を持つ親たちが、同じく子育て中の親への癒し場所を提供したいという声を受け、2~3階にはヨガやサロンスペースがオープンしました!随時、ヨガやベビーマッサージ教室などが開催されているそうですよ。地域の人々の「何かやりたい」「こういうのあったら良いな」という意見を受け、都度リノベーションをしています。まだまだ今後も新しい居場所ができそうで、楽しみですね♪

20250313_4.jpg
(左:カフェリノベーション前 右:リノベーション後)

20250313_5.jpg
(左:サロンリノベーション前 右:リノベーション後)

「人形の東玉」とコラボした木目込み体験

「人形の東玉の社員寮」という価値。内野さんは、「ここでやる意味」「ここでやる意義」にこだわります。
その答えの1つとして、2024年8月からアップサイクル(創造的再利用)プロジェクト「kimekomi」をスタート!

20250313_6.jpg

この場所の価値、そして岩槻が誇る「人形」。次の世代の子どもたちが地域の伝統文化に触れる機会を作ろう、と人形作りに用いる木目込み技法を体験するワークショップを開催したのです。
人形作りの際に出る生地の端切れを東玉さんに提供してもらい、木目込み技法を用いた箱を制作。5歳のお子さんでも30分ほどで制作することができるため、親子で気軽に参加できますね♪「もっと強く押して!」など、子どもが親に教える場面もあるそうですよ(笑)
内野さんがこだわる、「この場所でやる意味」を強く感じるプログラムです。

さらに、行動力のある内野さん。自身がPTA会長をしている学校に呼びかけたことがきっかけとなり、地域の小学校で「kimekomi」の体験をしよう!という動きも出てきているようです。自分が住むまちの歴史や文化に触れてまちに誇りを持つということは、子どもたちの心にとっても、まちの未来にとっても、とても豊かなことですね!

岩槻への想い

「岩槻ならでは!という誇りを持つことによって、ここに住んでいて良かった、と自分の住むまちが好きになる。居場所ができて、居心地が良く、住みやすいと思うようになるのでは。」

これは、岩槻に10年住んでいる内野さんが、今まさに実体験として感じているそうです。

「『Nook&Park』を始めてから、まちの人との関わりや文化に触れる機会が増えて岩槻が好きになった。」「衣食住の他、まちとの関わりによる安心感や居心地の良さが『住みやすさ』につながる。」と内野さんは語っていました。
そういう、「岩槻の誇り」のようなもの、「岩槻って良いところなんだよ!」ということを、もっと多くの岩槻住民に、特に次世代の子どもたちに知ってほしい。
「Nook&Park」を、そういった地域における学びと成長の拠点にしていきたい、と内野さんは言います。


今後の展望

引き続き、親に笑顔になってもらえる空間の提供はもちろん、週替わりで様々なアーティストを先生に迎え、子どもを対象とした実験室のようなクリエイティブな教室を企画中だそうです!その名も、「Nook Wonder Lab(ヌックワンダーラボ)」!

親が笑顔に、子どもも笑顔に♪
親も子も、心が健やかに成長する「Nook&Park」の今後に期待ですね!

最後に...

お話を伺う中で、内野さんが大切にしているものは「形」や「外観」ではなく、「心」や「中身」なのだろうと感じました。「建物を綺麗にリノベーションすることは誰にでもできる。どういう風に使うのかが大事。」との言葉のように、その場所ならではの体験の提供や、その場所の価値を次世代に繋いでいくことに重きを置いていると思いました。コンセプトにも通じる豊かな心や地域への愛着心の醸成は、将来的にまちを豊かにしていくでしょう!内野さんの取り組みは、長期的な視点でのまちづくりそのものだなと思いました。岩槻の今後がさらに楽しみです♪

関連情報

Nook&Park Instagram
https://www.instagram.com/nookpark_/ram

一覧に戻る

エリアで探す

選択してください